親知らずは抜いたほうがいいか?

親知らずは抜いた方がいいですか?

非常によく聞かれる質問です。
そして多くの方は「抜きたくないけど」という気持ちだと思います。

解答は、親知らずの生え方により変わってきます。

親知らずについての説明、抜くことを考えるべきか、抜く必要がないかについて説明をします。

そもそも親知らずとは…

手前から8本目の歯で、20歳前後で生えてくる歯です。
元から親知らずがない(歯ぐきの中にうまっているわけでもなく、存在しない)方もみえます。

痛みやトラブルがない場合は、ほとんどの方は抜きたくないと思います。
どのような場合に抜くことを考えた方がよく、どのような場合は抜かなくていいのでしょうか?

 

★抜くことを考えた方がいい場合

(下記の場合でもレントゲン等で確認し、歯ブラシや定期的な歯石取りを行い、抜かずに残すこともあります)

・親知らずが横向き、斜めに生えている、はぐきがかぶっている
むし歯や歯冠周囲炎により、痛みが出てくることがあります。
痛みがなくても、親知らずのせいで手前の歯も悪くなっていることもあります。
親知らずだけ抜けば済んだのに、無理に残したことによって
数年後、親知らずと一緒に関係のない歯まで抜歯しなければならないという辛い状況になってしまうこともあります。
手前の歯に影響があるかは、レントゲンですぐに分かります。

・かみ合わせがずれている場合
頬を傷つけたり、親知らずの方向によっては咬みあわせがくずれてくることがあります。

・嚢胞ができている場合
レントゲンにより親知らずのまわりに袋状の黒い影が写ることがあります。
感染等でトラブルの原因になるため、精査をします。

 

★抜かなくてもいい場合

・きれいに上下の親知らずが咬み合っている場合
親知らずが横向き、斜めに生えている場合に比べ、むし歯、歯周病のリスクが低いです。

それでも一番奥の歯で、歯ブラシが届いていないことが多いので、定期健診は必要です。

・ブリッジに使う場合
例えば7本目が抜歯になった時に、6本目と親知らずである8本目をつなぐことができます。
親知らずの状態によりブリッジにできるかが変わってきます。

・移植を考える場合
親知らずがきれいであれば、他の歯を抜歯した場合に移植できることがあります。

 

ブリッジや移植に関しては、まず今ある歯を残すことを第一に考え
仮にどこか抜くことになってしまった場合にと考えた方がいいかと思います。
ブリッジ、移植に使いたいからと親知らずばかり意識するのでなく、
まずブリッジ、移植が必要ないように他の歯を守ることを考えた方がいいかと思います。

ブリッジ、移植した歯より、天然の元からある歯の方が長持ちさせやすいです。

 

親知らずの抜歯の必要性については以上になります。
抜く必要がないとわかったり、親知らずのトラブルを起こりにくくする方法がわかると気持ちが楽になると思います。
抜歯を考える場合も、他の歯への影響で手遅れになる前に一度レントゲンでの確認をおすすめします。

不安や疑問があった場合は、ぜひご相談ください。

 

みなさんの健康に誠意と技術でこたえます。
大垣市 太田歯科クリニック